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【特集】2部後期リーグ 総括

2017/11/09

東京都大学サッカーリーグ2部も第18節を終え大激戦の末、幕を閉じた。最終節では上位3チームが勝ち点差0という大熱戦を繰り広げ、上智大学、学習院大学が悲願の一部昇格を手に入れた。昇格を勝ち取った大学がある一方、惜しくも昇格を逃してしまった大学。残留を勝ち取った大学。くしくも3部降格という結果になってしまった大学がある。
1試合1試合、全力で挑み、仲間と共に駆け抜けた1年間。そこにはそれぞれの大学に様々なストーリーが生まれた。
そんな後期2部リーグを5つのトピックで振り返る。


 

〈目次〉

① 悲願の昇格を決めた上智大学学習院大学。熾烈極めた2部を制した決め手とは?!両主将にインタビュー!

惜しくも昇格を勝ち取ることができなかった東京大学。来季の一部昇格を見据え、今期見えた武器と課題。

③ 2部残留の首都大学東京。前期9位からの巻き返しで残留を決めた要因は?!

得点ランキング1位小熊悠介。優れた得点能力に隠された秘密とは?!

⑤ Pick Up Players 2部の舞台で輝きを放った選手達!
 

 

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悲願昇格を決めた上智大学学習院大学。熾烈極めた2部を制した決め手とは?!上智大学・学習院大学両主将にインタビュー!!

勝利・引き分けで昇格の決まる上智大学と自力昇格のためには勝つしかない学習院大学の一戦は台風の影響によって雨が降りしきる中、始まった。前半27分、伊藤佑太(八千代高校)選手のFKが決まり上智大学が先制、後半21分、青木海(湘南高校)選手の追加点で上智大学が2点のリードを奪った。学習院大学は窮地に立たされるも後半41分に西見勇輝(市立浦和高校)選手のゴールで1点差まで追いつくと、後半AT、檜垣寧宏(國學院久我山高校)選手のFKが決まり同点。この時点で2位であった亜細亜大学が玉川大学に負けたため、上智大学・学習院大学が昇格という劇的な幕切れとなった。試合後、両チームは歓喜に湧き、昇格の喜びを実感していた。前期後期合わせて18節、簡単な試合など一つもない。そんな厳しい戦いを勝ち抜き、チームを昇格へと導いた上智大学・森山智大(川和高校)主将と学習院大学・三牧滉司(昭和学院秀英高等学校)主将に話を伺った。
 

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○今シーズンを振り返ってどうでしたか?

 

森山選手・本当に楽な試合など一つもなくて、最初から最後までヒリヒリした展開を、よく勝ち抜いたなと感じています。個人的には、シーズン通して自分のプレーにはあまり満足してないですが、主将を務める中で、最後にチームが2部の1番高い順位にいることはとても誇らしいです。

三牧選手・目標である都一部復帰を果たすことができ、最高のシーズンとなりました。前期はセットプレーの失点に苦しめられ、接戦で勝ちきれない試合が続きました。前期の反省を生かし夏は走り合宿と大会合宿に加え、甲南大学、成蹊大学との定期戦を通して勝負強さやチームの一体感を高めることが出来ました。後期は夏の成果を発揮することができ、試合を重ねるごとにチームが1つになっていくのを感じました。


昇格の決め手となったものは何だと思いますか?

 

森山選手・組織の運営体制の整備です。これまで上智大サッカー部は学生主体の組織と言いながらも、学生一人一人の役割は明確になっておらず、主将や副将ばかりに大きな負担がかかっていました。しかし、今年はチーム内に経理課や広報課、GM課といった六つのグループを作り、部員にそれぞれの課に所属してもらうことで、一人一人の運営面の役割を明確化しました。その結果、部員がチームについて考え問題解決に向かって主体的に動く場面が格段に多くなったと実感しております。その変化はしっかりとピッチ内でのプレーにも表れ、昇格を実現できた大きな要因になったと思います。

三牧選手・『3原則の徹底』です。学習院サッカー部の共通言語である3原則とは「攻守の切り替え、球際、運動量」の3つです。技術や経験に関係なく、全部員が意識次第で徹底できるこの3つの部分を1年間厳しく要求してきました。その結果苦しい時期や追い込まれた状況でも常に全部員がこの3原則に立ち返ることで、長いリーグ戦を自分達のサッカーを見失うことなく闘い抜けたと考えています。


○今シーズン最も印象に残った試合とその理由を教えてください!

 

森山選手・いくつかあるのですが、その中でも特に個人的に印象に残っているのは、前期最終節の成城戦です。前節玉川大に敗れ、負ければ上位に大きく差をつけられて前期を折り返すことになる大一番でした。中心選手数名が出場停止と怪我、慣れないピッチと乗り越えなければならない壁がいくつもありました。そんな状況で耐える試合展開の中、代わりに選ばれたメンバーが躍動し、後半の中盤以降の3得点で勝利することができました。

1週間の準備の重要性、サブの選手の大切さ、自分たちへの自信、チームの一体感と多くをこの試合から学び、その後のリーグ戦に繋がっていきました。今シーズンのターニングポイントだったのではないかと思います。

三牧選手・勿論最終節です!3位で迎えた最終節、チーム一丸となり勝利を掴むために最高の準備をしました。しかし後半40分まで0-2のビハインド。そこから後半41にCKから、後半48分のラストプレーでFKから2-2の引き分けに。他会場の結果を聞いた瞬間、ピッチは歓喜に包まれました。また対戦相手である上智大学と共に一部昇格の喜びを分かち合うことが出来たことも感動的でした。学習院大学サッカー部に関わる全ての方々、そして部員全員で掴み取った都一部昇格であり、最終節は奇跡のような試合でした。


○来季一部の舞台で戦う選手達に一言お願いします。

 

森山選手・16年ぶりの1部の舞台、そこで戦える後輩たちがとても羨ましいです。自分たちの分まで1部で躍動してください。めちゃくちゃ期待してます!!

三牧選手・学習院大学サッカー部にとって都一部昇格は通過点だと考えています。来季の舞台ではより一層厳しい闘いが待っていると思います。しかし今年の経験は必ず選手達の糧になっていると感じます。学生主体である学習院大学サッカー部だからこそ創ることのできる、強く、また自分達らしく、そして周りから応援されるチームであり続けてほしいと強く願っています。

 

◯2部残留の首都大学東京。前期9位からの巻き返しで残留を決めた要因は?!

今期、3部からの昇格組として残留を果たした首都大学東京。前期終了時点で10チーム中9位となかなか結果が得られず、2部の厳しさを味わった。しかし、後期は要所の試合で勝利を収め、着実に、ゆっくりと順位をあげ、残留を勝ち取った。そんな首都大学の主将であり、最後の砦でもあったGK・仲間琳星(國學院久我山高校)選手に話を伺った。

 

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○今シーズンを振り返ってみていかがでしたか?

 

個人としては、主将としての責任を果たさなければいけない緊張感を楽しむことができたので非常に良い経験となりました。チームとしては、前年度の反省を活かし、雰囲気作りが上手く出来ていたのでそれが今の結果につながったのだと思います。

○前期リーグ9位とチームとしてなかなか結果が出ない期間があったと思いますがそこからどのようにして巻き返したのでしょうか?

 

結果論的に、皆がそれぞれベストを出していくことを日々意識して出来ていたからだと思います。なので、こうすれば巻き返せるという自信のもとやったことはありません。出来る事をとことんやることが結果的にこうなったということです。

○今シーズン最も印象に残った試合はなんでしょうか?

 

後期最終試合の東工大戦です。このチームで一年間やってきた全ての想いが込められた今シーズン一番の試合でした。

○応援してくださったスタッフ、選手、保護者の方々に一言お願い致します!

心から感謝しています。今後とも、首都大サッカー部をよろしくお願い致します。

◯得点ランキング1位・小熊悠介選手。優れた得点能力に隠された秘密とは?!

数々の激闘を繰り広げた2部リーグ。2部とは言えど相手からのプレッシャーは厳しく、そのプレッシャーをかいくぐって得点を奪うことは決して容易ではない。その中でも得点王に輝き、チームを優勝へと導いた小熊悠介(國學院久我山高校)選手に話を伺った。

 

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○今シーズンを振り返ってみてどのように感じましたか?

 

チームとして新しいことに挑戦した1年だったので主将を中心に部員全員が奔走していましたが、何よりも結果に結びついて良かったです。個人としても様々なことがあり、難しいシーズンでしたが、多くの方々のお陰で、心身共に成長する事ができました。

○得点王に輝いた要因はなんでしょうか?

 

味方がいいパスをくれたのと、相手ディフェンスがペナルティーエリア内で容易に足を出してくれたことです。笑

○点を取ることに関して、どのような事を意識しているのでしょうか?

 

ゴール前ではボールをもらう2つ前くらいのプレーからゴールのイメージを持つことはとても意識しています。

○応援してくださったスタッフ、選手、保護者の方々に一言お願い致します!

 

1年間応援ありがとうございました。様々な形で様々な方に支えられた1年だったなと実感しています。来年以降も優秀な後輩達が活躍してくれるはずなので、変わらず応援よろしくお願いします!


 

◯惜しくも昇格を勝ち取ることができなかった東京大学。来季の一部昇格を見据え、今期見えた武器と課題。

今期、1部最速復帰を目指して臨んだ東京大学。前期リーグを6位で折り返すなどなかなか思うようにいかない状態が続いたが後期は開幕から6戦無敗と好調なスタートを切った。惜しくも昇格という結果には至らなかったものの確かな手応えを掴んだ年であったことは間違いない。来期の昇格のために今後の東京大学に必要なものとは何なのか。主将を務めた沢登孝介選手(栄光学園高校)に話を伺った。

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○今シーズンを振り返ってみていかがでしたか?

個人としてもチームもしても難しいシーズンでした。プレシーズンまではうまくいっていても、実際のリーグ戦ではうまくいかない。毎年のことですが、その難しさを今年も強く感じました。

○後期リーグ開幕からいいスタートを切りましたが前期から何か変えたことはあったのでしょうか?

東大は幹部代が8月に変わります。中断期間から3年生がチーム引っ張るようになって、全体として責任感を持った選手が増えたように思います。あとは1年生が台頭してきてくれました。

○一年を通し、チームとして戦えた部分と出て来た課題は何ですか?

しっかりとつないでボールを持つことに対する恐怖心はなくなったと思います。課題はゴール前です。決めきれないシーン、簡単に失点するシーンが多かったです。

○一部昇格を目指す来季の東京大学に一言お願いします。

2部リーグは勝てそうで簡単には勝てません。ア式は大きく何かを変える必要があります。僕もOBコーチとしてチームに関わり続けるので、勝てるチームを作りましょう。

 

◯Pick Up Players 二部で輝きを放った選手達。

 

★成城大学・星川翔(成城学園高校)

パワーと技術を兼ね備えた2部リーグ屈指のFW。恵まれた体格を生かして前線でボールを納め、成城の攻撃の起点となった。キャプテンとしてもチームをまとめた成城の精神的支柱。

★亜細亜大学・杉山太基(埼玉栄高校)

亜細亜大学の守備を支えた安定感抜群のGK。素晴らしいシュートストップで相手の攻撃をことごとく防ぎ、その右足から放たれる正確なキックで数々のチャンスを作った。

★日本大学商学部・樫木亮(保善高校)

攻撃では積極的なオーバーラップからのクロスでオフェンス陣を支え、守備では闘志あふれるディフェンスでチームを引っ張り続けた。

 
 
 

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順位表

  • 1部
  • 2部
  • 3部
  • 4部