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【特集】1部後期リーグ 総括

2017/10/24

前期リーグ戦後の中断期間を経て8月27日より再スタート。不戦試合の発生や台風による試合の延期、試合の平日開催などアクシデントも少なくなかったが、10月15日に無事幕を降ろした。そんな後期リーグ戦を振り返る。

<目次>

 ・優勝!明治学院主将インタビュー!!

 ・関東大会初出場を決めた大東文化、彼らの強さに迫る

 ・無念の一橋、今思うこと。

 ・順位変動を振り返る

 

優勝!明治学院主将インタビュー!!




昨季、関東2部から降格した明治学院。強さをみせ見事優勝を果たした。主将の中川大介選手がリーグ戦を振り返る。


 Q.後期で印象的な試合は?

第11節の東京経済戦です。首位攻防戦という大事な試合で失点してからも粘り強く闘い、勝ちきれたため。


Q.関東にいたからこそ感じる東京都での難しさはありますか?

関東リーグでの経験に驕りや隙を見せてしまうとそこを一気に突かれてしまうので、常にチャレンジャーの精神を保ち続けなければならないことにやりづらさを感じた。


Q.一番脅威だったチーム、選手は?

立教のFW9番の植木隆之輔選手(桐光学園高校)です。得点感覚が鋭く、ゴールの匂いがすればどこからでもシュートを撃ってくるため苦しめられた。


Q.関東大会へ向けて一言!

残り4試合を死ぬ気で闘い、どんなにダサくて泥臭くても必ず関東復帰を果たします!

(談:明治学院大学主将 中川大介 湘南ベルマーレユース出身)

 

関東大会初出場を決めた大東文化、彼らの強さに迫る



Q.印象的な試合は?


第15節 山梨学院大学戦 山梨学院大学との一戦が印象強いです。山梨学院大学とは前期から4位と5位の位置で勝ち点を争っていて、15節時点で5位だった大東にとって絶対に負けられない一戦でしたので。ゲーム展開は0対2のビハインドの状況でしたが、応援席からの後押しもあり4対2で逆転勝利を収める事が出来ました。これまで、ほとんど出場機会がなく我慢の時間が長かった選手達が結果を残し、選手、そして応援が一体となって勝ち点3を取る事が出来ました。この試合が関東大会出場を大きく手繰り寄せた試合なので記憶に残る一戦です。

Q.大東文化はなぜ負けない?

まだまだ未熟なチームである我々が、格上の相手に対して、どのように戦えば勝利を収める事が出来るのか?公式戦や練習試合などで、そのような試行錯誤を繰り返す中で『球際』『セカンドボール』『ハードワーク』上記の3つを徹底しチーム全体に浸透するようにした。その結果、相手の自由を奪い負けないゲーム運びをすることが出来ていると思う。それに加え、今期に関しては選手一人ひとりが無意識の内に自らを犠牲にして、チームの為に体を張ったり、ハードワークを行う事が出来ており、これまで以上に大東サッカーの強みに磨きがかかっていると思う。

Q.関東大会初出場への意気込みは?

大東文化大学は初めて関東大会に出場し、我々にとっては未知の経験です。だが、都リーグの成績では全チームに負け越していないので関東大会初陣の我々でも、十分に関東昇格出来る可能性があると自負しています。そして、常にチャレンジャーである事を忘れずに試合に臨みます。東京都リーグの中には、目標に届かず涙をのんだチームも多くあると思うので、多く試合が出来ることに感謝しつつ、東京都リーグの代表として責任をしっかり果たしてきます。

(談:大東文化大学主将 東條真士 神村学園高校出身)
 

無念の一橋、今思うこと  

大学からの活動停止処分により後期リーグの全試合が不戦敗となった一橋大学。昨季2部から昇格し、今季も前期リーグ終了時に6位と健闘していただけに、選手をはじめ多くの関係者の方が悔しい思いをしたことだろう。活動停止中、部員たちはどのように過ごしていたのだろうか。その様子を追った。
 

活動停止中に地域貢献活動をする一橋大学の選手たち


まず取り上げるべきは、この期間中に彼らが地域貢献のための活動に取り組んでいたことである。主に大学の国立キャンパス周辺の清掃や水撒きをした他、東京都多摩障害者スポーツセンターのイベント活動の手伝いとして部員を派遣した。一橋大学ア式蹴球部としてこのような活動は初の試みであったものの、数多くの部員が地域の人々や障がいを持つ方々に感謝されることに喜びとやりがいを見出すことができたようだ。大学側から、今回の無期限活動停止処分を解除する条件の一つとして社会貢献活動の実践が挙げられていたことが実施のきっかけであったとのことだが、これを機に今後も冬のオフ期間などを利用して社会貢献活動を継続していく方針だという。(写真参照)

約2か月間にわたる活動停止期間中、サッカー面のコンディション調整も当然欠かしてはいなかった。各々が個人練習に努めており、出身高校の部活動に参加する者も多かったとのことである。また、東京工業大学、上智大学、東京大学のサッカー部の練習にそれぞれ数名の部員が参加するなどの工夫も見られた。

活動再開後は悪天候による練習試合の相次ぐ中止に苦しみながらも、新しいフォーメーションに挑戦するなど試行錯誤の日々を送っている。新人戦や、4年生も出場する11月5日(日)開幕の東京都トーナメントで勝つため、できることに全力で取り組んでいるとのことである。主将の吉川健也選手(神奈川県立湘南高校)は、「シーズン通して1部を戦いきることができず残念ですが、その分東京都トーナメントではチームとして結果を得られるように頑張りたいと思います。」という抱負とともに、「活動停止中に部員の練習参加を快諾して頂いた東京工業大学・上智大学・東京大学の各サッカー部の方々には、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。」と語った。後期リーグを戦えなかった悔しさと、その間の様々な活動で得た経験。部員たちはこれらをどのように活かし、勝利へとつなげるのだろうか。その姿勢と結果に期待したい。
 

順位変動を振り返る  



後期リーグを通して、上位陣と下位陣がくっきりと分かれていることが見て取れる。6位以下で後期リーグを迎えたチームは一度も5位以内に入り込むことはなかった。上位チームの強さを物語っている。

まず注目したいのは成蹊大学。降格圏内を抜け出し自力での残留を勝ち取った。2勝4敗3分で終えた前期リーグに対し、後期の成績は4勝4敗1分。負けの数は変わらないものの國學院や武蔵との残留争い直接対決で勝利したことが浮上の大きな要因と言えよう。来季に期待がかかる。

次に注目したいのは東京経済大学、後期開幕以降も順調に関東大会圏内をキープするも終盤戦に差し掛かると雲行きが怪しくなる。第17節の大東文化大学戦で負けたことにより4位へ急降下、さらに最終節の山梨学院大学戦では勝った方に関東大会出場のチケットが与えられるという後期開幕直後には誰も想像がつかなかったであろう展開に。引き分け以上で4位確定の東京経済大学に少し有利な状況でキックオフ。前半開始早々に東京経済大学が2得点先制するもすぐに1点返され後半へ、選手たちに疲れがみえた77分、途中出場の山梨学院大学#9高橋建也(山梨学院高校出身)がヘディングゴールを決め同点に。しかし、あと一歩及ばず東京経済大学の関東大会出場が決まった。

明治学院大学は東京経済大学と首位の座を争ったが、直接対決を制し、さらに年間を通じて最多得点・最少失点と圧倒的な強さで優勝を成し遂げた。主将の言葉通りチャレンジャー精神を忘れず、その姿勢を結果につなげた形となった。

立教大学は後期開幕から関東大会圏内をキープし続け見事2位を獲得。アミノバイタルカップでは格上の明治大学に健闘するも0-1と惜しくも敗れ一回戦敗退となったが、その経験を活かしてか、東京都リーグでは安定した強さを見せた。

大東文化大学は年間を通じてわずか1敗、後期リーグでは無敗である。徹底されたハードワークで負けないゲーム運びを見せ続けたその力を、初出場となる関東大会でも存分に発揮できるか、注目が集まる。

山梨学院大学は前期と同様に後期も開幕4連勝と勢いに乗っていたが、延期となった第14節の週を挟んだ後半戦で失速。上位陣相手に勝ちきれず、惜しくも5位と関東大会への参加権を逃した。しかし、6位以下を大きく突き放しており確かな実力を誇る。来季の戦いぶりに期待だ。

國學院大學武蔵大学は前期・後期を合わせて一時降格圏内に属し苦戦を強いられたが、國學院大學は立教大学から、武蔵大学は東京経済大学から勝ち点を獲得するなど上位陣相手に粘り強く戦った結果、一橋大学の後期全戦不戦敗も相まって残留を手にすることとなった。一方で一橋大学の目指すところは既に決まっている。決意を新たに1部返り咲きを狙うのみである。

帝京大学は年間を通じて最下位と力の差を見せつけられた形となったが、後期は勝利も獲得し勝ち点を伸ばした。この1年間の経験を来季につなげられるか、その力量が問われるだろう。

関東大会に出場する明治学院大学、立教大学、大東文化大学、東京経済大学の4チームには、東京都リーグ全体の期待がかかっている。他県・地域と熱き戦いを繰り広げ、最後には念願の関東リーグ昇格を成し遂げられることを心から願っている。 関東大会は10月29日(日)に開幕し、昇格決定戦は11月19日(日)に神奈川県立保土ヶ谷公園サッカー場にて行われる。

第50回という節目のリーグを支えて下さったファンの皆様、協賛して頂きました企業の皆様、選手の保護者やOBの皆様に心から感謝しております。本当にありがとうございました。

文: 内田
 
 

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