2019年度 第52回東京都大学サッカーリーグ戦2部後期 総括記事
2019/11/10
東京都大学サッカーリーグ2部は台風の影響もあり当初の予定であった10月13日には終わらなかったが、次週の10月20日に無事に全日程を終了した。1部昇格の権利を手にしたのは昨年1部リーグに所属し、今期2部リーグを戦った朝鮮大学校と成蹊大学。この2チームは後期リーグを通じて順位変動がなく圧巻の強さを見せつけた。また、下位チームの順位変動も少なかった。しかし、どの試合にもそれぞれのドラマがあり1秒たりとも見逃せなかった。そんな後期2部リーグを4つのトピックで振り返る。
①順位変動表と共に後期2部リーグを振り返る
②悲願の昇格を果たした朝鮮大学と成蹊大学。無念の降格から1年、昇格を決定づけたものとは!?
両主将インタビュー!!
③惜しくも昇格を逃してしまった3位亜細亜大学。昇格に何が足りなかったのか?主将インタビュー!
④Pick Up Players 2部の舞台でデビューを飾った1年生達!
① 順位変動表と共に後期2部リーグを振り返る
後期の2部リーグは上位チームと下位チームに変動はあまりなかったが、中位のチームに順位の変化があったようだ。上位3校はどのチームも7勝以上しており勝ち点を稼ぎに稼いだ。下位2チームは惜しい試合はたくさんあったが、勝ちきれずに敗れる事が多く上手く勝ち点を伸ばせなかった印象だ。中位チームは上位のチームを食うようなチームもあり順位の変動が多かったが、引き分けなどで勝ち点を失い勝ち点が伸びきらなかった。
結果を見て、上位2チームが後期で一度も順位が変わらなかった事を考えれば勝ち切る底力があったといえるだろう。中位や下位のチームにはその勝ち切る力を発揮して来シーズン以降の勝利につなげてほしい。
② 悲願の昇格を果たした朝鮮大学と成蹊大学。無念の降格から1年、昇格を決定づけたものとは!?
両主将インタビュー!!
激戦の2部リーグを戦い抜き、来季の1部リーグへの切符を掴んだ2チーム。
昨年、最終節までもつれ込んだ残留争いに惜しくも敗れてしまった2校。今期は2部リーグへと舞台を移して熱戦を繰り広げた。開幕から順調に勝ちを重ねていき、第2節から1位をキープした朝鮮大学。
一方、第2節で敗北を喫してしまったが、そこから驚異の巻き返しをみせ前期で朝鮮大学に初黒星をつけたほか、最終節でも朝鮮大学を倒して見せた成蹊大学。後期リーグは8勝1敗と圧倒的な強さを見せた。
そんなチームを率いた朝鮮大学・朴清佑主将(神戸朝鮮高級学校)と成蹊大学・武田滉介主将(専修大学付属松戸高校)にお話を伺った。
――― 今シーズンを振り返っていかがでしたか?
・朴選手:シーズン終わるんがあっという間でした。
目標に掲げていた1部昇格、リーグ優勝ができたのは大きな成果だと思います。リーグを通して課題も多く出たと思います。結果が出ているのもあり少し自分たちの中で隙が見え内容が良くない試合もありました。1試合1試合簡単な試合はないと痛感しましたし勝ち点3を取る事に対しての重み、勝つ事に対しての嬉しさ、負けた時の悔しさ後悔など個人としてもチームとしても本当に思うことが多かったと思います。
・武田選手:一戦一戦、勝つことに必死でした。昨シーズン降格という結果を受け、なんとしても1年で復帰を果たさなければならない環境の中で、目の前のチームに勝つことだけを考えてました。その結果が昇格できて本当に良かった思ってます。
――― 昇格の決め手となった要因はなんだったと思いますか?また、リーグ戦を通して成長したと思うところを教えてください。
・朴選手:まずは目の前の試合に対して絶対に勝つんだとうい姿勢、戦う姿勢(球際、声、プライド)の部分では意識を高めてきました。試合に向けての取り組みとして1週間万全な準備をしたと思います。ですが万全な準備はしたとしても負ける事、内容が悪かった事もあったのでそういう時こそ全員が集中力を高め意識を上げ質の高い準備、練習をしたと思います。後悔してからでは遅いのでそうなる前にしっかりと準備したと思います。悪くなった時こそ皆が離れず一致団結し色んな意見を言い合い改善してきたと思います。
後はピッチに立つ11人だけではなくベンチを含めた応援、マネージャー、スタッフ全員が試合に出ている気持ちで戦ったので昇格した決めてですし成長できた部分だと思います。
・武田選手:チームが1つになることができた点だと思います。スタメン、ベンチ、応援、マネージャーとそれぞれの立場で全員が役割を果たしてくれたことがチームを成長させ、勝利に導いてくれたと思います。
――― 来季1部リーグを戦う後輩たちに一言お願いします。
朴選手:後輩達には東京都1部で勝ち抜き元いた関東2部のステージに必ず返り咲いてももらえるように頑張ってもらいたいです。後期の最終節を負けで終わってしまい個人としては後悔が残っているのでそういう想いはしてもらいたくないのもあり何事にも1日1日を全力で頑張ってもらいたいと思います。今シーズンを戦い簡単な試合なんかなかったのを痛感したと思うしカテゴリーも高くなったので朝大らしさを全面に出し東京都1部でも頑張ってもらいたいです。
応援しています。
武田選手:今シーズン以上に目の前のチームに必死に戦って欲しいと思います。来シーズンは今シーズン以上に厳しいと思います。厳しい環境の中でチームが1つになってオール成蹊で戦ってもらいたいと思います。
③ 惜しくも昇格を逃してしまった3位亜細亜大学。昇格に何が足りなかったのか?主将インタビュー!
3年前1部リーグを9位で終え降格を味わった。2年前、あと一節を残して2位につけていた。しかし、最終節に敗れて3位後退してしまい惜しくも昇格を逃した。その悔しさをばねに迎えた昨年のリーグ戦前期は3位で折り返して後期で巻き返すかと思われたが、またも3位フィニッシュ。
2年分の悔しさを詰め込んでのぞんだ今期のリーグ戦。前期は苦しんだ中で4位で折り返す。後期リーグは8勝1敗と成蹊大学と並んで最高の結果を残したが、またも3位フィニッシュ。一体彼らには何が足りなかったのだろうか?岩下 航己 主将(帝京長岡高校)にお話を伺った。
――― リーグ戦を振り返っていかがでしたか?
後期はチームとしても個人としても満足できる結果でしたがリーグが終わってみて改めて前期の結果に悔いが残ってしまいました。前半戦でもっと勝ち点を積み上げていたら昇格できたと思います。
――― 1部昇格に足りなかったと思う部分を教えてください。
例年に比べて失点が多かったことと勝負弱い所です。
――― 主将として1年やってきてチームをまとめるために意識して取り組んだこと、
また、苦労したことなどあれば教えてください。
各選手の性格にあわせて言い方を変えることを意識しました。各選手の我が強すぎてまとめるのが大変でした。
――― 来季の自チームに向けて一言
今年のリーグ戦で何が足りなかったのか一人ひとりよく考えて来季に繋げてほしいです。
④ Pick Up Players 2部の舞台でデビューを飾った1年生達!
今年2部リーグでデビューを飾り試合を熱くしてくれた1年生を取り上げる。来年以降のリーグ戦や新人戦、アミノバイタルカップも彼らが盛り上げてくれること間違いなし。
彼らのこれからの成長にも注目です!!
★ 一橋大学 皆川開
豊富な運動量でチームを支えるボランチ。球際に強く、高精度なロングパスで局面を打開する。
★ 玉川大学 吉田航
セカンドボールを拾ったり、試合を読みながら守備をしてボールを前に運んだり、展開していく。相手の隙を見て攻撃参加をしてゴールを狙う。
★ 武蔵大学 豊島昴盟
1年生でも大きな声でチームを鼓舞する熱いキーパー!
★ 成城大学 神野壱朗
長身を活かした空中での競り合いができ、ルーズボールでもキープできる力を備える。また足元の技術にも優れ、反転してからのパスでチャンスを演出し、自らもシュートに行ける。前線からの守備も献身的に行う。
★ 首都大学東京 大橋玄器
落ち着いた判断とボール捌きで、ゲームを組み立てていくボランチ。
★ 日本大学商学部 高田隼輔
高身長を生かした対空戦と球際の強さ。
(文:大塚)